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STAFF
看護師
久代 徳子
くしろ のりこ
これまで私は、総合病院の病棟勤務をはじめ、手術室、美容クリニック、さらに発展途上国での海外ボランティアとしても看護師の経験を積んでまいりました。
結婚・出産後は、育児と両立しながら、託児所のある地域包括ケアおよび一般介護病棟にて勤務しておりました。地域包括病棟では、レスパイト入院や、在宅・施設へ退院される患者様が多く、ケアマネージャーや訪問看護師などと連携しながら退院支援を行う中で、「退院してからが本当のスタートである」という訪問看護の在り方に強く関心を抱くようになりました。
病院では必要な治療が終わると退院となりますが、在宅では日常生活の一部として、より個別性に即した看護が求められることを知り、それが訪問看護に挑戦したいと思うきっかけとなりました。子どもや家族を優先する生活の中で、自分のスキルアップやキャリアアップは難しいと感じていましたが、そのような制限がある中でも、看護師としての人生と自分自身の生活を両立できた場所が「いちむじん」でした。
訪問看護は初めての経験で、最初は病院とはまったく異なる環境に戸惑うことばかりでした。限られた物品の中で工夫しながらケアを行うなど、これまでの病院での知識や技術とは異なる場面に多く直面し、慣れないことばかりで必死でした。
在宅では生活も家庭環境も本当に十人十色であり、同じ指示でも、一人ひとりに合った看護の形が求められます。また利用者様だけでなく、家族、主治医、他職種、施設職員など、さまざまな関係者と密に連携を取りながら支援していくという経験は、病院勤務では得られなかったものでした。
初めての単独訪問には不安もありましたが、いざという時には常に他のスタッフや主治医と連絡が取れ、相談できる体制が整っており、「一人ではない」という安心感の中で業務に取り組むことができています。さらに、「いちむじん」のスタッフは、皆さん本当に親切で丁寧、そして頼りになる方ばかりで、私にとっての憧れであり、理想の看護師像でもあります。
訪問を重ねるうちに、利用者様の生活や背景がより深く見えてくることで、個別性に合わせたケアだけでなく、その方の生活スタイルや人生設計にまで寄り添った看護の提案ができるという面白さややりがいも感じるようになりました。
改めて、看護にはマニュアルや一つの「正解」がないことを実感し、日々学びと成長を感じています。今後も、在宅看護の現場で利用者様一人ひとりに寄り添った看護を提供できるよう、スキルの向上を目指して精一杯努めてまいります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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